工房訪問記 ~米沢緞通・滝沢工房~
こんにちは、メトロクス・カネコです。
先週、メトロクスでお取扱いしている「米沢緞通」の滝沢工房さんを訪問しました。
滝沢工房は、山形、米沢市にある緞通工房で1966年から手織り絨毯の製造、メンテナンスをしてきた歴史のある工房です。
滝沢工房さんは米沢市の市街地に位置しているのですが、道を一本入るとのんびりとした雰囲気。工房の前に畑があったりと、田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家に来たかのような懐かしさを感じる場所でした。
色とりどりのウール糸。見ているだけでわくわくしてきます。特に手芸が好きな方は興奮する事間違いなし!
手織り機は2台。社長の滝沢さんと職人の方が手作業で織っています。
縦糸はピン!とテンションがかかっており、一本あたりにかかる重さは2キロ。その張りがある状態で織る事自体も大変な作業なのですが、それにより柄に歪みが出ず、より密度の高い織物になります。滝沢工房さんの緞通独特のぎっちりと詰まった織りはこのような一つ一つの工程から成り立っているのですね。
ここはシャーリングする作業台。シャーリングとは、織ったばかりの緞通の表面のウールの毛羽を特殊なカッターでカットしながら整えていく作業です。この作業は非常に難しく、滝沢社長ご本人のみが出来る技術だそうです。
[Before]
[After]モノは別ですが、表面の毛羽立ちが取れ、とても滑らかになっていますね。シャーリングで表面を整えた後は一度水洗いを掛け、乾かして完成です。この作業は企業秘密の部分ですのでお見せする事は出来ませんが、職人の方が一枚一枚手作業で丁寧に行っていました。
おまけ。
「革用ブラシ」のブラシ部分です。このように織り上げていくのですね。滝沢さん曰く、革用ブラシは、革のみでなく色々なもののお手入れにもオススメだそうです。例えば、携帯の画面、美術品の掃除や、ホコリが溜まりやすいスピーカーなどなど。ウールの汚れや油分を受け取る特性で、様々なモノのお手入れにうってつけです。