伊藤丈浩さん 5年ぶりの個展! 『kind of』

こんにちは。メトロクス・オノデラです。

先週末10月25日(土)から吉祥寺のmist∞(ミスト)さんで開催されている、
益子在住の作家、伊藤丈浩さんの個展にお邪魔してきました。

伊藤さんの個展は、なんと5年ぶりの開催です。

2011年の震災や、お子さま誕生にともなう育児、
工房のお引越し、ご自宅の新築など、いろいろな要素が重なり、
前回の個展から気づけば5年も経ってしまっていた、と伊藤さん

今までのスリップウェアに加え、
今回は新たな技法の作品も初お目見えです!

伊藤さんに今回の新作について、
いろいろとお話しをお伺いしました。

新たに加わった要素は、
小鹿田焼などにも用いられる加飾法、「刷毛目」という技法を用いていること。
ろくろを使った成型をしていること。
地元栃木県で採掘される大谷石を用いた釉薬を使用していること。

「刷毛目」模様について。
ろくろで成型した土に、一度下地となる白土を掛けて、
刷毛で凹凸(模様)を付けて乾かした後、上から、違う色の釉薬を掛けます。
表面の釉薬を削ると、
はじめに刷毛で凸凹を付けた、凹の部分に上からかけた釉薬が入り込み、
凸の部分には白土が残り、模様ができるそうです。

刷毛目のリズムが気持ちよく、
釉薬と白土のコントラストがとてもきれいです。

マグカップやポットの取っ手が
のびのび自由な形でおもしろいです。

新作だけではなく、もちろん今までのスリップウェアの作品もあります。

新作を製作していくにあたり、
今までのスリップウェアの作品といっしょに展示したときに
違和感がないようにすることも意識されたそうです。

スリップウェアの作品の中に、
大谷石を砕いた釉薬を用いて製作された作品があります。
今までのスリップウェアと少し印象が異なり、落ち着いた色合い。
模様は、滲んでいるような仕上がりで、とても味わい深く感じました。

伊藤さんの個展は、10月31日(金)まで開催されています。
伊藤さんの新しい作品にたくさん出会えます。
みなさま、ぜひぜひmist∞さんへ足を運んでみてください!!

メトロクスにも、伊藤さんの作品が再入荷しておりまよ。

おまけ

私は、スリップウェアのフラワーベースを購入しました。

このフラワーベースは、
平面ではなく、垂直な面にスリップウェアの模様がついています。
ろくろに乗せて回しながら、息を止めて、いっきに一本の線で模様を描くそうです。
平面ではなく、垂直な面に模様をつけていくのは、
同じように描こうと思っても、なかなか描けないとのこと。
そのときにしかできない、偶然にできる模様はおもしろいですね。

さっそく使っています。
おいしそうに見えるのは私だけでしょうか。

tokyo@metrocs.jp|TEL 03-5777-5866