デザインを引き立てる伝統工芸の技術
こんにちは、メトロクス・フクオカです。
GOOD DESIGN AWARD 2016(グッドデザイン賞)のエキシビジョンに行ってきました。
グッドデザイン賞は、1957年に創設された
日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。
受賞のシンボルである「Gマーク」は、
よいデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。
これは、エキシビジョンの展示に使われていた什器。
ほとんどの什器にこの構造が使われていました。
ダブルクリップ(バインダークリップ)で切れ込みの入った板をはさんだだけ。
こんな簡素な構造なのにしっかりとしていて驚きです。
この見慣れたクリップもグッドデザインですよね。
調べてみると、ルイス・E・バルツレイが1911年に考案したという文献がありました。
100年以上も歴史があるんですね。
エヌクラフツのセレクトの中からは、MUTEさんの「col.」シリーズが受賞していました。
これだけシリーズが揃うと、より一層ひとつひとつの美しさが際立っていました。
特に若い女性が「かわいい!」と言って手にとっている姿がたくさんありました。
MUTEさんは、プロダクト、スペース、グラフィックなど領域にとらわれず、
ディレクションからデザインまでトータルで行うデザインユニット。
「col.」シリーズは畑漆器店で作り出されています。「col.」は”カラー”と読みます。
受賞時のコメントでは、
形や色については、子どもの頃に多くの人が目にし触れたであろう、
積み木やコマ、ダルマ落としやこけしなど、
記憶の中にある木製玩具をベースにシンプルにまとめています。
単に新しいということではなく、どこか懐かしさを感じることで、
新しい物でも身近に感じ、
多くの人に手に取ってもらえるのではないかと考えました。
とありました。
なるほど、どこか懐かしさを感じて、直感で「いいな」と思ってしまうものには、
きちんとした創意工夫があるみたい。
伝統工芸の技術を活かしながらも、「工芸品」からは一線を画したデザインプロダクトですね。
そういえば、会場で手に取っていた女性も「積み木みたい!」と言っていました。
エヌクラフツで取扱い中の「col.」シリーズを改めてご紹介します。
TRICO
丸みを帯びたキノコのようなフォルムが特徴のフタ付きボウル。
Soji hako
茶筒のようにスっと閉まるキャニスターです。
BORDER
3色の異なった配色が美しいスタックキャニスター。
「工芸品」と「プロダクト」。
どちらの良さも兼ね備えた、毎日の生活に馴染んでくれる、
そんなニュートラルな存在のように思います。
実は、メトロクスが今年発表した籐のミラー「wawa」もグッドデザイン賞を受賞しました!
くわしくはこちらのブログ記事をご覧ください。